- 2026.09.01 技術情報 開発事例
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【改善事例】低コスト自作画像検査システムでマスキング剥がし忘れゼロ達成
こんにちは。司ゴム電材の松川です。今回は司ゴムグループ『ニッシン株式会社』の改善事例をご紹介します。
ニッシンは薄板加工を得意とし、精密板金から筐体の塗装仕上げ、組立・梱包までを社内で一貫生産している工場です。今回は、その要となる塗装・組立工程で起きた課題と、劇的な改善事例をお届けします。
テープ1枚の残りが重大不良に。現場を圧迫する「目視検査の限界」
対象製品である「ベース・カバー組立品」(出荷数1,200個/月)では、テープの切れ端が一つ残るだけでも「異物付着」の重大な不具合となってしまいます。ベースで13枚、カバーで15枚とマスキング箇所が非常に多いため、月に数件の剥がし忘れによる不良が発生し、追加の選別作業が大きな負担となっていました。
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ベースマスキング(13枚)
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カバーマスキング(15枚)
対策として、まずは人による再確認(ダブルチェック)を実施しました。しかし、1セットあたり5分の時間を要し、検査員も通常の2倍必要でした。
そこで、次にチェックシート貼付方式も試しましたが、やはり工数がかかりすぎてしまい、現場での継続が困難な状況でした。
「なければ作ろう」で実現した5万円以下の自作システム
当初は既製の画像検査装置を検討しましたが、非常に高額で導入ハードルが高く断念しました。そこで「なければ作ろう!」と、自作システムの開発に挑戦。市販のUSBカメラとVisualBasic.NETを活用して自社開発したことで、ハードコストを5万円以下に抑えることに成功しました。さらに、カメラを4方向に配置し、多角的な面を一括で確認できる独自の仕組みも実現しました。

検査時間を1/3へ短縮!16時間の工数削減と「誤診ゼロ」の達成
完成したシステムを実際の検査工程に導入した結果、品質の安定化と劇的な工数削減を同時に達成することができました。
検査時間の劇的短縮(1個あたり)
ベース外観検査:【人】14.69秒 → 【装置】4.63秒
カバー外観検査:【人】15.77秒 → 【装置】4.29秒
トータル作業時間の削減(1個あたり)
ベース作業時間:約10分 → 約8分
カバー作業時間:約8分 → 約5分
これらの改善により、1Lot(400個)あたり約16時間もの工数削減を実現。同時に、ヒューマンエラーによる「誤診ゼロ」を達成しました。
さらに、この画期的な画像診断装置はマスキング工程にとどまらず、「シール確認工程」にも水平展開したことで、工場全体のさらなる作業時間削減に貢献しています。

塗装品質・マスキング処理のご相談は当社にお任せください
既製品に頼るのではなく、「現場の課題に合わせて自社で低コスト&最適な改善策を形にする」のが当グループの強みです。徹底した品質管理体制はもちろんのこと、今回のような現場主導の作業効率化と独自の技術開発力を武器に、お客様からの厳しい品質要求に確実にお応えします。
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